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代々続く、女流の華道の名家。
ある年
跡取りとなる子が母親の体内に宿されました。
子は双子で、、、
家の者は皆、可愛い女の子が2人…生まれるものだと考えていました。
しかし。
生まれたのは、女の子が1人、男の子が1人でした。
皆が考えました。
男の方など必要ないと。
女の方だけ生まれてくれば良かったと。
彼の誕生を喜んでくれる人なんて、1人もいませんでした。
物心ついた時には既に
彼に居場所はありませんでした。
彼は考えました。
どうして自分は生まれてしまったのだろう、と。
必要ないのなら…
消えればいい、と。
彼は自ら命を断とうと決めました。
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