第一章

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「さて、今からどうしようか。」 とりあえずその言葉をだした。帰るという選択肢もあるが。 なにか腑に落ちない、物足りない気持ちが出る。 暑い。暑いと言えば… 「あ、蚊取り線香」 そんな事はどうでもいい。 じつは俺は一人暮らし。実家は田舎だから学校が遠すぎて、しかもバスもなく、電車もなく…そんなわけで学校の近くのアパートで生活している。なにもかも自分でやっていかなければならないのだ。 学校の周辺も田舎だ。 簡潔に言うと、実家は田舎の駅が遠い隅っこ。学校は反対側の田舎の駅に近い隅っこというわけだ。 んー…あったっけなぁ… !そうだ。自転車だ。パンクしてたんだ。 暑いとか蚊取り線香とか夏にかんするようなことは全然意味を成さなかった。 田舎には当然電気屋とか修理屋がほとんどなく…都会に行くしかほとんど手がなかった。 自転車のパンク程度なら俺でも直せる。親父にいろいろ教えてもらったからな。 別に今日じゃなくてもいいのだが…明日は友達の家でも行こうかと考えていたから楽をしたいのならいまだ! 結果、俺は修理するための道具を買うため都会に行くことにした。
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