第一章

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8時20分 ようやく時間が過ぎていっているからなのか、段々と教室に生徒達が入ってくる。 人口密度が異様に増える。 あちぃ…… クーラーをつけたいところだが、残念ながら故障していて、今の所教室は9段階のうち5ぐらいにした炬燵のなかのような暖かさだ。 「異常に暑いな。厚着したのが間違いだった。」 「にょほほ~あついにょ~」 凄い語尾だ。とうとう暑さにやられてしまったか! ってシャツだけを着てれば普通に過ごせるくらいだが? 「クーラー、直ってほしいな」 「そうだにぇ」 机にへばりつきながら雄太は語る。 意外と机って冷たくて気持ちいいんだよな☆ 「二人ともゆったりしてるな♪」 隣の席の和也がにやけた顔で俺に話しかける。 「和也もさ、こうしないか?」 「俺には宿題が待ってるからさ、残念ながら」 そうか…大変そうだな… [ん?宿題?今日そんな提出するような物があったか?] 一瞬迷いが生じる。 「頑張れよ☆」 和也は頑張ると言わんばかりのガッツポーズをし、机の中の問題集を取り出した。 あ、それ、俺やってないじゃないか。 不安が解決。困った。 そんなことを考えていたら先生がガラガラドスドスやってきた。 あらら 忌々しい。あぁ忌々しい(笑)
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