部屋へ

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いい加減ユリもパソコン持ったら…とあの可愛い部屋でレイカに冷たく言われた。 次の休みに私はパソコンを購入しに電気屋に行く事を決めた。 もちろん何も知らない素人なので、部下のインターネットに詳しいという男の子に一緒に来てもらった。 「係長がネットの事知らないなんて意外です、僕が解る事なら何でも教えますので聞いて下さいね」 助手席で微笑む彼は一昨年新卒で入社して来た中原ユウスケ23歳。 さわやかな笑顔で女性社員に大変人気がある。 もちろん数字も彼の同期の中では群を抜いていて、主任になる日も近いだろう。 「でも…嬉しいです、係長と休日に出掛けるなんて…。これって、デートみたいですね、助手席で情けないですが」 女の子の扱いは馴れているのだろう、簡単にそんな台詞が言えるなんて。 「私助手席だとすぐに乗り物酔いしちゃうから気にしないで。」 デートかどうかは流すようにした。 部下にそのような感情を抱いたら仕事に支障が出るかもしれない。
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