出会い

5/12
前へ
/219ページ
次へ
私がレイカに会った日だった。 私がちょうどレイカに 『まぁ…とりあえず飲む?』と微笑まれた時だった。 突然ドアが開き、泣きわめいた迷惑な女の子。 それがアイルだった。 当時は揃った前髪とサラサラストレートのロングヘア。 「何か飲ませて下さい!!」 とマスターに叫ぶ様に言った。 マスターは優しく微笑み、おしぼりを渡して、 「ホットミルクなら出せるよ」 と言った。 レイカと顔を見合わせて思わず吹き出した。 「今日は賑やかね」とレイカが呟いてアイルを見つめた。 マスターが出したホットミルクで落ち着いたアイルは一息つくと、私達の方を見て 「なんで私っていつもフラれちゃうんですか!?」 と唐突に聞いてきた。 私とレイカは再び顔を見合わせた。
/219ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3780人が本棚に入れています
本棚に追加