プロローグ

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金額は一人三百万円。 「どんな目的か知らないが、暇なやつも居たものだ」 利雄は思わずほくそ笑んだ。 特記事項は無視して、ターゲットの欄に“芹沢明”とだけ打ち込んだ。 そして返信をクリックしながら、ビールを飲む。 すでに六本目。 酒の弱い利雄にしては、少々飲み過ぎていた。 芹沢の名前を打ったのは、少しでも自分の気分を晴れさせるため。
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