プロローグ

7/14
前へ
/103ページ
次へ
二人はほぼ同じ位置いる。 上を狙う者なら蹴落とす事もあるだろう。 そう利雄は思っていたのだが・・・・・・。 最近芹沢の態度は、温厚な利雄にも目に余るものがあった。 “何を焦っているのか?”利雄は良くわかっていた。 部署内でのあの噂。 それを聞けば決して仕事で劣るわけではないが、手段を選ばない芹沢が相手だ。 利雄だってうかうかしては居られない。 「俺だってもうすぐ厄年、若くはない」 ビールの蓋を開け、勢い良く口に運んだ。
/103ページ

最初のコメントを投稿しよう!

39人が本棚に入れています
本棚に追加