冷たい手の温もり……

きっかけ

私はそんな陽子の姿に
怒りを感じた。

『早く忘れなよ！そんなサイテーな奴の事なんか！！
もっとイイ男いるって！！』

そんな私の言葉は陽子には届かなかった。

『彼がいい。
彼が好きなの…。
簡単に忘れられないよ…』

そう私に言うと
いきなり立ち上がった。

『私、痩せて綺麗になるから！
そうすれば…、
また私を好きになってくれるハズ！！』

そう言って陽子は私の前から走り去った。