最期

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ベッドの側にある椅子に腰掛けて 私は陽子の手を取った。 脂肪の減っていく早さに ついていけなかった皮膚が だぶついている。 ブヨブヨとした嫌な感触だった。 指はほとんどが骨のように感じた。 温もりなんてものはなく、 氷のように冷たかった。
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