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何やら駅の構内は騒がしかった。
二人が中を覗くと、駅員と高校生がもみ合っているのが見えた。
「どうしたんだい?」
次郎が二人の間に入り、尋ねた。
すると、高校生は急に次郎に殴りかかった。
「せい!!!!」
次郎はその腕を掴み、背負い投げをかけた。
どす!!!!
「うぅ!!!!」
高校生は、気を失った。
次郎のレベルが1上がった。
体力が67になり、力が3上がった。
背負い投げを習得した。
「!!!!!!」
見ると、高校生の体から青い光の玉が浮き上がった。
そして次の瞬間、それは常雄の体に飛んできて、彼の体に吸い込まれるように入った。
「何だ今のは!?」
常雄が驚いていると、倒れていた高校生が起きあがった。
「大丈夫か?私は学生の頃、柔道をやっていたからねぇ。ちょっとやりすぎたかな?」
そう言って次郎は手を差しのべた。
高校生は茫然とした表情で、その手を掴み立ち上がった。
「…何がどうなっているのか…。僕の意識と関係なく体が動いて…。」
「どういう事だ?」
すると、常雄の少し薄くなった頭が青く光りだし、そこから低い声が聞こえてきた。
『教えてやろう。ただ、ここは人目につくから、場所を変えよう。』
高校生と常雄達は驚いたが、ひとまず先ほどいた『飛鳥公園』へ引き返す事にした。
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