朝陽-1

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席に戻ってからもじーっと公園少女を見る。 と、公園少女が突然立ち上がった。どうやら自己紹介の番が回ってきたらしい。 公園少女が教壇に立つと、クラスの誰もがおぉっと声を上げた。 当然である。整った顔。黄土色の髪。洋風な容姿。抜群のスタイル。 笑顔こそまだ見ていないが、アイドルみたいな出で立ちである。 公園少女が教壇に立ったが、少女は何も言わない。 代わりに、後ろにいる担任教師が黒板に大きく文字を書いていく。 『福圓』 「ふくえん」 それを担任が読む。 『夜月』 「かぐや」 担任はパンパンっと手を払い、前を見る。 「彼女は福圓夜月(ふくえんかぐや)。髪は白石と一緒で生れつき。あとこれも生れつきだが、福圓は口がきけないから。みんな、仲良くするように」 は~いと皆が返事をする。 (夜に月で『かぐや』って読むのか) 苗字も変わっているが、名前のほうが変わっている。 「よし、戻っていいぞ」 公園少女、もとい福圓は席に戻る。 入学式があったというのに、ここの高校は初日から授業がある。授業といっても初めは簡単な説明とかだろうが。 「Zzz……」 授業中、俺は居眠りをしていて夢を見た。 といってもよくわからない夢だったので、すぐに忘れてしまったが。
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