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「なんでクラスの奴に目ぇつけられんだよ」
小野が笑いながら言う。
「古文のセンコウだぜ。ほら、式のとき言ってたろ。古文の担当の泉堂ですって」
「いや~、カットされてるからわからないや」
はっはっ、と頭をさすりながらそう言ってやった。
「なにカットって~。あ、もしかして白石くん、将来は芸人になりたいとか!」
周防が興味ありげに聞いてくる。
「まっさか」
チラっと福圓のほうを見る。
黙々と読書をしていた。
「ところで、さ。福圓、誘っていいかな」
多少の勇気は必要だったが、ドキドキしながらそう聞いてみた。
(あれ?なんでドキドキしてんだ。俺)
「福ちゃん?いいよ~。ってあれ?なんかもう食べ終わったみたいだよ?」
まだ5分しか経過していないのにか?
「まさか」
「もしかして弁当忘れてきたんじゃね?」
「そしたら購買で買ってくるっしょ」
「カネないとか?」
「でも福ちゃん家はお金持ちのはずなんだけどね~」
黙って小野と田村の話しを聞いていたが、どうも田村は福圓のことを知っているらしい。
「あれ、田村。もしかして福圓と同じ中学?」
田村はそうだよ?と頷いた。
「なに白石くん。福ちゃんのこと気になるの?」
「バッ……!」
思わず赤面する。
「ははっ、顔真っ赤だよ~。わかりやす~」
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