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ギャアギャア騒ぐ女子3人が昭に色々細かい所まで聞く。
「年は?」
「20」
「カッコイイ?」
「カッコイイ…ってより綺麗。彫刻みたい」
「身長は?」
「185㎝…だったかな…」
「何してる人?」
「ウチのお父さんの研究所に居る。超天才児」
「どうだった?キスとかウマイの?」
「ウマイとかヘタとか分かんないけど…腰が抜ける位」
実際出発する日の朝にキスをされた。
腰が抜けて暫く動けなくなった。
「アソコでかいの?」
ギャアギャア騒ぐ女子に訊かれ思い出してみる。
あれはデカイのかどうなのか…。
「標準ってどれ位?」
一人の女子が彼氏のサイズを詳しく教えてくれた。
「…えぇ?じゃあかなりデカイのかな…」
アレをアソコに入れるのか…痛そう…。
「写真とかないの?」
「ないよ…ん?ちょっと待てよ…」
リュックから研究所の広報を出した。
シフォンに貰った。
『若き科学者の研究が今!注目されている』
そんな見出しの広報に白衣を着たシフォンが載っていた。
それを差し出す。
「嘘…マジで?ヤバくね?」
「ホントにこの人?てか外人じゃん」
「スタイルマジで良くね?」
颯太がそれを奪ってビリビリに破いて火の中に投げつけた。
「嘘に決まってんじゃん…昭の嘘くらい気づけよ~」
…コイツは子供か…。
お陰で昭は皆から白い目で見られた。
挙句『嘘つき』呼ばわりにされた。
誰も信じてくれなくて良いよ…。
だって確かにシフォンは私の大好きな人なんだし実際家に居るしね。
そう思いつつも颯太が許せなかった。
もっとマシな言い方があっただろうよ!
また嫌いになっていく。
これ以上私を怒らせないで…。
昭は立ち上がって一人歩いて丘の上に登った。
キュゥキュゥ…キュィィン…
「C1…シフォンに会いたいな…」
昭の周りをウロウロと回る。
昭はずっと星を眺めていた。
海が見えるこの丘の上でずっと星を見つめていた。
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