実験

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な…何でこんな事に…。 裸のままでシフォンと抱き合っている。 お風呂の中で…何で? 「すまない。お風呂に入ろうと思ったら昭が眠っていた。邪魔しない様に直ぐ上がるつもりだった」 おい! 風呂入ってたって時点でどうして「邪魔しない様に直ぐに上がる」とかになるんだ! 昭は真っ赤になった。 全身が真っ赤だ。 決してお湯が熱い訳ではない。 「昭…キスが駄目ならセックスは良いのか」 「えぇ!?いや…あの…それは…」 ダメって訊く以前の問題だろうがっ! 退いた昭を捕まえてシフォンは大きな手で昭の胸を包む。 舌が昭の首筋を這って昭は身体を震わせた。 「あ…ダメ…」 今までにない感触。 他人に身体を触られているなんて…。 このまま行ったら私ヤバい…でも良いかな?ってちょっと思ってる? 「フフ…フフフ…」 「し…シフォン?」 笑ってる…何でか分かんないけど…てか何で笑ってんの!? 微笑んで昭を見つめる。 あ…ヤダ…凄いカッコイイ! 「昭、面白い…フフフ…」 「何がよ!」 「心臓が壊れそうに動いているが大丈夫か。私も同じだ。お前と私は同じ事を思っている。身体は別々なのに…それが面白い」 シフォン…もっと笑って? とっても素敵だから。 「…約束…笑ったから…ご褒美」 昭はゆっくり触れる。 シフォンの柔らかい唇に…。 シフォンは目を閉じた。 これが本当のキス。 昭、ずっと待ってた。 キスをしたら何か解るのかと思ったが…何だ…昭が好きだと云う事は変わらない。 ただ…もっと知りたい。 「昭を好きな気持ちを抑えるなんてもう無理だ」 少し離れた唇がそう呟いた。 「ん…」 また合わさった唇がそれは美味しい物を貪る様に昭の唇を堪能する。 「…!ちょ…んっ…シフォ…ぁ…」 舌が絡まる。 昭の身体が疼く。 でもずっとしたかったシフォンとのキス。 パチャ…パチャン… 耳障りな水の音。 シフォンが唇を離して昭の耳たぶを軽く噛んだ。 このまま…身体もあげちゃおうかな…シフォンになら良いや…。 キンコーン! 「こんばんは~!昭ちゃんお手紙だよ~!」 …このぉ…郵便屋め! 「チッ…」 シフォンが舌打ちした事を昭は知らないまま慌てて風呂場から飛び出し、着替えて玄関に向かった。
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