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兄、幼なじみ、親戚…。
お陰様で、私は男性恐怖症になった。
身内の男であろうと、信用できなかった。
五年生になった頃、中学に入った兄がしつこく、一緒に風呂に入ろうと言う。
拒否していたが、あまりのしつこさに根気負けし、入る事になった。
普通に洗い、すでに溜められていた浴槽に二人で浸かる。
正直、すごく嫌だった。
何で今日に限って入りたがるのか…不機嫌な私はずっと黙っていた。
「!?…」
急に尻を触られた。
びっくりして立ち上がると、兄が慌てて、「ごめん!もうしないよ!」そう言われたが、黙って風呂場を後にした。
(信じられない…尻を触ってきた…)
何でこんな目にばかり、あうのか…ふと、父親の言葉を思い出した。
『お前は早熟だな』
胸の膨らみはまだないが、私の腰回りはすでに、女と化していた。
私の幼い心と反して、母親と似て、お尻が同級生よりも、色気があったらしい。
完璧に兄が嫌いになった…同時に周りにいる男共に対して、嫌悪感と恐怖心が芽生えた。
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