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「生きたい…」
「ん?」
吉田はメモを取る手を止め顔を上げた。
ガランとした研究室内を見渡す。
様々なコード、難しい計器類。ちょっとした広さのある研究室の中に声を発するように見えるものはなかった。
それ、以外は。
「おかしなー…」
吉田は周りを見渡し何も無いことを確認すると、ふと上を見上げた。
まさかこいつが話したわけでもないしな。
ふっ、と息をつき、首を横にふった。
…ただ…もしこいつが…彼女が…感情を持っていたら…。
再び書き始めようとしていた手が止まる。
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