花の記憶

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    「あっちの花はサンザシ その足元に咲いているのは 紫露草、それから…」   「僕、そんなに覚えられないよ」   「そうか」   その日、父はよく喋った。         「そうだな。 花も自分に付けられた名前など 関係なく咲いてるものだ」    
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