昼下がり

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丁度その日も昼休み……。 場所は体育館の入り口。 違うクラスだが、一年の時は同じクラスだった三人の男子達。 一人は僕と向かい合い、一人は座り込み、一人は僕の首を、横から抱くようにのしかかって来ていた。 「なぁ?廉くぅん?悪いんだけどさ、今月も金が無くてさ。俺達」 一人が頬を緩ませ、ニヤつきながら相変わらず、首を抱くように言ってきた。 「いくら、いるの?」 恐る恐る訪ねる僕に、正面に立つ一人が答える。 「いくら持ってる?」 すると首を慣れなれしく抱く一人が、僕の懐に手を忍ばせて、あっという間に僕の財布を抜き取った。 財布の中身を見て、その少年は答える。 「この中身、全部でいいや」 おどけた感じで答える一人に、納得行くように僕から離れて行く三人の少年達。 その場に立ち尽くしている僕へ、少年の一人が大声で言って来た。 「なぁ~廉くぅん! 俺達って、友達だよな?」 ニヤつきながら叫ぶ少年に、僕は思いきり皮肉に溢れた作り笑いで答えた。 「あ、あたりまえじゃん」 そんな僕を見て大声を張り上げ、喜びながら消えて行く少年達。 僕は 虐められっ子だ……
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