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「だからね、廉ちゃんも一回あんな奴らをガツンって!」
早歩きである僕の後ろを、一生懸命追いかけながら弥生は話す。
(分かっている)
僕にだってアイツらと、戦えるだけの力があれば……。
それに例えアイツらに抵抗したとしても、どうせアイツらの事だ。汚い手でも使って倍返しにして、仕返しして来るに決まっている。
だからアイツらを刺激しないよう、このまま僕は大人しくしていたらいいんだ。
なおも語りかけて来る、弥生の言葉から逃げるように僕は、昼下がりの放課後を弥生と共に、家まで歩いていた。
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