子推と俺

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 子推の横に、出来の悪い俺の名前を連ねるのも気がひける。  俺はその半生を、およそ自己中心的に生きてきた。いや、今でもあまり代わり映えはない。他人には一見思いやりに見える優しさも、俺からしてみたらそれも、利己的な何かは隠しきれない。  わざと陰気な方へ考えているわけではない。後々に、後悔する事が多いからだ。  それが、自分の恩のある人ならどうだろうか?当然多少の理不尽を申し付けられても我慢する。だがやはり、完全に恩に報いる事など出来はしない。  見返りを求めるからだ。  俺の中には無償の優しさは存在しない。
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