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青年は公園のベンチに座っていました。
あまりの天気の良さに散歩に出たものの、普段の運動不足がたたり、疲れてしまったのです。
休憩している青年の隣に、一人の女性が座りました。
女性は青年に話しかけます。
「良いお天気ですね」
「……そうですね」
驚いて少し間を空けたものの、青年は答えます。
「私は毎日この公園に来てるんです」
「どうしてですか?」
青年は聞きます。
「新しい発見や出会いを求めて、ですかね。あなたはどうしてこの公園に来たんですか?」
照れくさそうに言った後、女性は青年に聞きます。
「散歩です。でも、疲れてしまって休憩していたところです。運動不足ってのは、怖いですね」
そう言って、青年は微笑みながら頭をかきます。
その後二人は他愛もない話を続け、気付けば辺りは茜色に染まっていた。
二人が出会った時は太陽が真上あたりであった事から、かなりの時間が経過してあることは明白だった。
「……あっ! もうこんな時間ですか。楽しい時間が過ぎるのが早いですね」
自身の腕時計を見て時間を確認した青年がそう言います。
「本当ですね」
女性は青年の時計を見て、寂しそうに呟きます。
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