1、相方

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チャイムがなる。 最後は終礼の時間だ。 「明日は避難訓練がありますので、覚えておいて下さい。」 桜井が全体を見渡しながら言った。 「先生、その避難訓練はどういう設定ですか?」 亮が聞く 「う~ん…確か火事やったんちゃうかな?」 つかさず俺が、 「俺は先生に火事にされてるぜ!」 いつもツッコミの俺だがちょっとボケてみた。 すると亮が、 「お前はそうめんか!!!」 「って、どんなツッコミやねん!普通は『何に火付けてんねん!』とかやろ!やのになんやねんそうめんって!」 「このツッコミがオレ流。」 「やかましいわ!」 教室がわいている。 俺、こいつとならやっていけるかも… 自信が湧いてきた。 終礼が終わりさよならの挨拶をする。 みんな帰って行く。 「亮!」 俺はでかい声で亮を呼び止めた。 「なんだよ。こんなに前と後ろの席なのに大きい声出すな。鼓膜やぶれる。」 「ご、ごめん。ちょっとお願いしたいことがあるんだけどいいか?」 「何ですか~。」 亮は若干どうでもいいような顔をしている。 「俺と…俺と漫才してくれないか!」 「!!」 亮は真っ直ぐ俺の顔をみて目を大きく開いた。 そうとう驚いてる。 無理もない俺がいきなり聞いてきたんだ。 当たり前の行動だろう。
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