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チャイムがなる。
最後は終礼の時間だ。
「明日は避難訓練がありますので、覚えておいて下さい。」
桜井が全体を見渡しながら言った。
「先生、その避難訓練はどういう設定ですか?」
亮が聞く
「う~ん…確か火事やったんちゃうかな?」
つかさず俺が、
「俺は先生に火事にされてるぜ!」
いつもツッコミの俺だがちょっとボケてみた。
すると亮が、
「お前はそうめんか!!!」
「って、どんなツッコミやねん!普通は『何に火付けてんねん!』とかやろ!やのになんやねんそうめんって!」
「このツッコミがオレ流。」
「やかましいわ!」
教室がわいている。
俺、こいつとならやっていけるかも…
自信が湧いてきた。
終礼が終わりさよならの挨拶をする。
みんな帰って行く。
「亮!」
俺はでかい声で亮を呼び止めた。
「なんだよ。こんなに前と後ろの席なのに大きい声出すな。鼓膜やぶれる。」
「ご、ごめん。ちょっとお願いしたいことがあるんだけどいいか?」
「何ですか~。」
亮は若干どうでもいいような顔をしている。
「俺と…俺と漫才してくれないか!」
「!!」
亮は真っ直ぐ俺の顔をみて目を大きく開いた。
そうとう驚いてる。
無理もない俺がいきなり聞いてきたんだ。
当たり前の行動だろう。
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