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「まぁね。気を遣うなと言われてもやっぱり遣うよ」
僕は苦笑いを浮かべながら空のグラスにお茶を注ぐ。
「それよりケンタはどうなの?」
ケンタは大学の時からずっと渡辺さんと付き合い続けている。
大学卒業後も駅前のビルの中にある書店で働いていたが、二人でお店を出すという夢を持っていた。
二人でお金をためるためなのか、結婚はしていないけど二人で住んでいる。
「実はいい物件を見つけたんだ。古い建物なんだけど改装すれば問題はなさそうだし。周りの環境もいい。もし店を開くときは二人に本棚や椅子なんかを作ってもらおうかな」
ケンタは本屋ではなく、小説や漫画を落ち着いて読めるようなカフェを開くつもりなのだ。
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