いつの日か

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ちょうどその時、部屋を出て行ったお母さんが看護師さんを連れて帰って来た。 「それじゃ分娩室に妊婦さんを運びますね」 看護師さんはいたって冷静に対応している。 「はぁ~い奥さん、この担架に移りますよ」 手際よくヤヨイを担架に乗せると足早に病室を出て分娩室に向かう。 僕たち男三人はただ圧倒されるばかりで、看護師さんの後についていくだけで精いっぱいだ。 「それじゃ私が付いて行くから、みんなはここで待っててね」 素敵な微笑みを残してお母さんは分娩室の中に入って行った。
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