いつの日か

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分娩室の中まで看護士さんに案内される。 ヤヨイは汗だくでベッドの上でぐったりしている。 うっすら開いた眼は優しい眼をしていて、腕の中の赤ちゃんに微笑んでいた。 「ヤヨイ!」 僕はヤヨイの名前を呼んでベッドにゆっくりと近づいた。 「リク!・・・クスッ何でそんな恐る恐るなの?」 ヤヨイはいつものような穏やかな笑顔を見せた。 「ちょっと緊張しちゃって」 「もう~自分の子供じゃない。ほら~お父さんですよ~」 なんだか照れるな。
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