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僕の部屋の中に入り、由利子さんをソファーに座らせた。
台所でお湯を沸かし、お茶を入れる。
「話って何ですか?」
僕は彼女の向かい側に座ってから、話を切り出した。
「はい…。実は、夫に私たちが会っていたのを知られてしまっていたみたいなんです…。
それで、それが夫の方の両親にも、うちの両親の方にも夫が話していたみたいで…」
「そんなに何回も会っていないのに?」
「はい…。でも、もちろん夫の暴力についても訴えました。
だけど、両親達は、
『おまえが他の男の方に行ってるから、健吾がそんな事になるんだ』って言うんです…」
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