59人が本棚に入れています
本棚に追加
「実は…あなたのお家に私を居候させてほしいんです」
「え~ッ!!??」
僕は空いた口が塞がらない。
僕と由利子さんが一緒に住むだって?
一度も考えた事がなかった。
まさかの急展開、ってところだろうか。
「別に今日からって訳じゃないんです…。
村上さんが新しいマンションに引っ越してからでいいので…ダメですか?」
「由利子さん、正気ですか?
それじゃあ、もっとあなたの立場が悪くなりかねないんですよ?
実家の方がいいんじゃ…」
「実家に帰っても、家にいても、どうせ責められるのは私なんです…」
彼女を救うには、家に来てもらうしかないらしい。
確かに、家に由利子さんがいてくれた方が、僕は嬉しい。
家に帰ったときに迎えてくれる人がいる生活……。
悪くはない。
最初のコメントを投稿しよう!