門出

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4月16日 昼過ぎには、なんとか荷物を運び込むのも一段落ついた。 もともと荷物は少ない方なので、たいして大変ではなかった。 由利子さんにはまだ、この前の橋本との話題については言っていない。 彼女を信じられない訳ではないが、せっかくの幸せを逃してしまいそうで恐いのだ。 だが、近いうちにはきちんと話そうと思っている。 僕がソファーに座って物思いにふけっていると、彼女が僕に声をかけてきた。
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