存在…

6/6
前へ
/12ページ
次へ
そんなはずは… 僕は不安だから、 わざわざ教室に 入る直前に 上を向いて、 クラスを 確認していた。 確かに 僕のクラスだ。 そんな知らない 顔の中から、 僕と仲の良い 友達を見つけた。 助かった… 素直に安心した。 少し怖かった。 本当に 知らない人しか いないのかと 思ったんだ。 それから僕は 改めて教室を 見渡してみた。 そしたら、 …一人…また一人 って知ってる人が 見つかっていって、 最後に── 教室のみんなを 思い出せた。 削れた記憶が… 戻って来たのだ。 その日は 何事も無く 終わった── ──誰にも それが知られる こともなく──
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加