-エピローグ-

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「落ち着いて聞いてくださいね…実はですね…」 「………………」 和人はもったいぶるように話す橘に対して少々苛立ちを覚えながらも次の言葉を待った。 「河相正和さんと西田由紀さんがお亡くなりになりました」 「は?」 和人には橘の言ったことがまるで理解出来なかった。 「そんな……冗談ですよね……?」 「冗談なんかじゃありません。こんな時にそんな縁起でもない冗談なんて私にはつけませんよ」 「……………」 和人は言葉を発すことが出来なかった。 冷や汗が額をつたい流れ落ちる。 (なんで…何があったってんだよ!? せっかく生き延びたってのに!)
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