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部屋にいたマキシミンは寝ていた。しかし、声が聞こえた。
「マキシミン?」
うなされてるのだろうか。苦しくもがくように声を上げている。珍しい、とイスピンはベッドサイドに寄る。
「…めろ……おれ、は…」
呟き、悲痛な唸り。最初は興味だったが次第にイスピンは何も言えなくなった。
「…逃げ…イルマ………」
…イルマ?誰だろうか。マキシミンの知り合いだろうか。
「…俺じゃな…やめろ……イルマ……殺した…く……ぅああっ…」
「やめろ…ミ…トラ、ル…」
泣いていた。目の端から冷や汗に混ざって涙が流れていた。こんなマキシミンをみたことなんか、ない。
ここ最近マキシミンはおかしい。いったい何を隠してるのか、マキシミンは一体どうして。
風が吹いて、イスピンを煽った。
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