7人が本棚に入れています
本棚に追加
そこに来たのは見慣れた影、よくマキシミンと一緒にいたジョシュアの姿を先頭にティチエルとルシアン、そして保護者役になっただろうシベリンとミラを除いた皆がいた…一人だけ、知らない人が混ざっていたが。
「…これはひどい、ルシアンたちは連れてこなくて正解だったが…ランジエは大丈夫か?」
「大丈夫だ。」
ランジエ…どうやらボリスの知り合いらしい水色の髪に鮮紅色の瞳をした男は無表情のまま言った。どうやらこの人形みたいに整った顔の男は心も金剛石のように簡単には揺り動かないらしい。この状況に眉根ひとつ動かない人間も…珍しい。
「良かった…」
誰かが小さく呟いたあとだった。ナヤトレイがイスピンに問いかけた。
「………マキシミンは」
ジョシュアの顔色がサッと変わった。イスピンはうつ向き首を振る。
「わからない、朝起きたら居なくて…ここ最近も何か様子がおかしくて…」
…マキシミンが正体をひた隠しにしていた、剣。最近よくそれを見た。あとは寝言で、確か…
「黒い、剣…ミストラル…?」
呟きに反応したのはランジエとかいう男だった。
最初のコメントを投稿しよう!