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「お前には大切な人はいないのか?大切な人をお前は殺せるのか?」
「やめろっ…!」
ジョシュアがランジエに掴みかかろうとしたのをボリスが制止する。ランジエの無表情な瞳がジョシュアの言葉に僅かに揺れた。険悪な空気。強い風が吹くとジョシュアはもう居なかった。
「……とりあえず、マキシミンを探しましょう」
ナヤトレイによる、至極まっとうな提案がなされた。
血の匂い、肉を斬る感触、叫び声が空間を震わせ、本能の侭に逃げ惑う人間。
狂気の涯を見る男。
白い仮面の彼がそれをただ、ずっと見ていた。
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