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教室へ戻り何とか自分の席に帰還したが彼の異様なオーラは教室全体を包み込んでいた…
彼が教室を出て戻って来る迄の10分位の間に一体何が…隣の女子が堪らず声を掛ける…
『矢田君、どうしたの?』
彼は答える…
『俺のヤキソバパンがねぇんだよ!!』
ヤキソバパンという単語で40人近い人間を黙らせた男はそうはいまい…更に貴史は言い寄る。
『分かるか?ヤキソバパンだ…ヤキソバパンが無いんだよ…もう終わりだ…これから一体どうやって生きていけばいいんだ…なあ!教えてくれよ!』
クラスの大半は状況を理解出来ずにいた…
そして貴史に声を掛けた女子は余りの気迫にとうとう泣いてしまった…
恐らくこの女子もヤキソバパンで泣かされるとは思ってもみなかっただろう…
彼女の涙を見てようやく正気を取り戻す貴史…
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