記憶喪失!?

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◇◆◇◆◇ 「あのぅ、これは何事です?」 「ん?あぁ、ほら!あそこ見てみなよ」 近くにいたどこかの店の主人に聞くと、視線が集まる下へと指を差す。 それに習い、下を見るとそこには人が一人いた。しかし、明らかに何かがおかしい。 「最初見た人の話によると、いきなり現れたらしいよ。見たことない着物だし、異人かねぇ?」 「いきなり?」 確かに着ている着物は見たことがない。しかし気になったのは、いきなり現れた、と言うことだった。 考えこんでいると、周りが更に騒がしくなった。不思議に思い橋下に視線を移すと、その異人らしき人に近づく男たちが見えた。 見たところによると、武士のようだ。腰に差してある刀と身なりがそれを物語っている。 ◇◆◇◆◇ 一体自分はどこにいるのか、と考えこんでいると、背後の人の気配と足音に気付く。 混乱したままの頭で不安そうに振り返った。しかし、途端に後悔してしまう。振り返らなければよかったと。 「女、貴様何者だ」
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