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合宿の最初のピンチを乗りきった二人は、ようやく合宿の舞台であるペンションに到着した。
「う~~やっと着いた~」
伸びながら、加奈がバスから降りてきた。
「と、遠い💦ふぁ~」
優一もあくびをしながら、眠そうに降りてきた。
全員が降りてきた所で、ペンションの中から二人の人影が、こちらを見ている、二人が中から出てきた。
「皆さん、遠い所ようこそ、私がこのペンションのオーナーで先生の同級生の後藤です、どうか一週間よろしく」
周りの部員達から拍手が送られる、そして後藤オーナーは隣の男性を紹介し始めた、細身で背が高い若い男だ。
「そして、こちらの若い男が、私のペンションで働いてもらっている、火亜乃(ひあの)君だ」
「火亜乃です、今日から一週間皆さんと共にこのペンションで生活させて頂きます、何かわからない事や、困った事があれば遠慮なく言ってください、よろしくお願いします」
また周りから拍手が鳴るが今度はそれにまじり黄色い声もあがる。
「凄い、かっこいい!」
「礼儀正しい!」
いきなり現れた、その青年に部員達は目を奪われている。
「いつの間にバイトなんて雇ったんだ?」
「いや~実は最近雇ったんだよ、是非ここで働きたいって言うものだからね、真面目に働いてくれてるし、こっちは大助かりだよ」
火亜乃は部員達に囲まれて質問攻めにあっている、その輪の外に優一と加奈がいる。
「凄い人気だね、火亜乃って人」
「まあ、確かにカッコイイけど、どうせ一週間だけの付き合いでしょ?そんな人にときめいてどうするのよ」
「そ、それでは皆さん、お部屋にご案内しますのでついてきて下さいね。」
火亜乃が本来の仕事に戻ろうとした。
「ハ~~~~イ!」 部員達の元気な挨拶、ほとんどの部員は完全に火亜乃のファンになってしまったようだ。
ペンションに来るのに時間を使ってしまったため、直ぐに日が暮れる、合宿は明日から本腰をいれて行われる事になった。
火亜乃、彼がこの合宿に何をもたらすのか・・・・・・合宿はまだ始まったばかり。
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