カナリア

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「どう?、変化はある?」 「・・・いや、何にも、やっぱり駄目だったのかな。」 「残念だったね、でも、優一の声は私好きだよ、今は嫌いかも知れないけど、将来この声で良かったって思うひがきっとくるよ。」 加奈は落ち込む優一に精一杯励ましの言葉を送った。 「そうだね、でも、僕も一度でいいから、加奈ちゃんの声みたいなって、歌を上手歌いたかったな。」 それは優一の切なる思いだった、 その日は何事もなく終わりを告げた。 そして、翌日 う~ん、朝か~、昨日は優一に何にも気の利いた事を言ってやれなかったな~、良し今日はアイツを元気づけてやるか! さあ日課の朝の発声練習でもするか。 「あ~、・・・あれ?何か変だな、喉痛めたかな?、こんなに高い声が出ないなんて、まるで優一みたい、・・・まさか!私の声! 嘘!この声!優一の!なんで?」 突然の声の変化に加奈は茫然自失状態、しかし不意に優一のことが、頭をよぎる。 「そうだ、優一!アイツは?、携帯! ケータイ!」 優一の番号をプッシュし、電話をかける、加奈の予想が正しければおそらく。 「・・・・・もしも~し、加奈ちゃ~ん、どうしたの?こんな朝から。」 今起きたようで、優一は自らの変化に気づいていない、 「優一!あんたやっぱり、私の声になってる!」 「へ?、声?そういえば、加奈ちゃん喉痛めたの?凄い変な声だよ。 ・・・ん?何か僕の声おかしくない?こんな高かったかな?」 「あんたの昨日の呪文の効果で、私達の声が入れ替わっちゃったのよ!そうとしか、考えられないんだから!」 「昨日の呪文? でもあれは失敗したんじゃ、なんでだ?でも確実に言えることは、僕らの声が入れ替わったってこと!!」 (二人一緒に)「どうなってるの~!」 こうして、美しい声を持つ加奈と、渋い声を持つ優一の二人の声は入れ替わってしまった、これからどうなるのか?、それは第二章で・・・・。 第一章 完
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