40人が本棚に入れています
本棚に追加
「どう?、変化はある?」
「・・・いや、何にも、やっぱり駄目だったのかな。」
「残念だったね、でも、優一の声は私好きだよ、今は嫌いかも知れないけど、将来この声で良かったって思うひがきっとくるよ。」
加奈は落ち込む優一に精一杯励ましの言葉を送った。
「そうだね、でも、僕も一度でいいから、加奈ちゃんの声みたいなって、歌を上手歌いたかったな。」
それは優一の切なる思いだった、 その日は何事もなく終わりを告げた。
そして、翌日
う~ん、朝か~、昨日は優一に何にも気の利いた事を言ってやれなかったな~、良し今日はアイツを元気づけてやるか! さあ日課の朝の発声練習でもするか。
「あ~、・・・あれ?何か変だな、喉痛めたかな?、こんなに高い声が出ないなんて、まるで優一みたい、・・・まさか!私の声! 嘘!この声!優一の!なんで?」
突然の声の変化に加奈は茫然自失状態、しかし不意に優一のことが、頭をよぎる。
「そうだ、優一!アイツは?、携帯! ケータイ!」
優一の番号をプッシュし、電話をかける、加奈の予想が正しければおそらく。
「・・・・・もしも~し、加奈ちゃ~ん、どうしたの?こんな朝から。」
今起きたようで、優一は自らの変化に気づいていない、
「優一!あんたやっぱり、私の声になってる!」
「へ?、声?そういえば、加奈ちゃん喉痛めたの?凄い変な声だよ。 ・・・ん?何か僕の声おかしくない?こんな高かったかな?」
「あんたの昨日の呪文の効果で、私達の声が入れ替わっちゃったのよ!そうとしか、考えられないんだから!」
「昨日の呪文? でもあれは失敗したんじゃ、なんでだ?でも確実に言えることは、僕らの声が入れ替わったってこと!!」
(二人一緒に)「どうなってるの~!」
こうして、美しい声を持つ加奈と、渋い声を持つ優一の二人の声は入れ替わってしまった、これからどうなるのか?、それは第二章で・・・・。
第一章 完
最初のコメントを投稿しよう!