籠球

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「な、何してる…の?」 何も言わず、ただ強く抱き締めた…。 何してんだよ…。こんなことしたってどうしようもないだろ? いや…逆か。どうしようもないから葵を抱き締めてるんだ。 話せない。伝えられない。 「……俺も、苦しい…」 葵の耳元で、呟くように言った。 「…え?」 力を弱め、そっと葵を放した。 「……悪い、今はバスケに集中したいから」 「…大事な、時だもんね」 「ああ…」 それきりお互いに口を開くことなく、河原を後にした…。
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