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「無理するな!救急車呼ぶか?」
「大、丈夫…暫くすれば落ち着くから」
喋るのも辛そうで、とにかくベンチに横にさせた…。
「ご、ごめん…」
「いいから、喋らなくていいよ…」
俺の言葉に葵は小さく頷き、目を閉じた。
…段々、思い出してきてるのか?
思い出したら俺のこと…どう思うんだろ。
まだ好きでいてくれるのか?
今更何考えてんだよ……今日は大会なんだから、俺がしっかりしなくちゃなのに…。
「…もう、大丈夫みたい」
「歩けるか?」
「うん、大丈夫」
「そうか、じゃあ帰ろうぜ?送ってくから」
「ありがとう…」
日が上る中、2人はゆっくりとした足取りで河原を後にした…。
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