死体曰く、

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「階段の先に、また看板が見えたの。だからあたしはゆっくりと階段をのぼっていった」 「階段はほこりっぽかった。あまり掃除していないんだろうなあと思った。でも、その先にどんなお店があるのか、好奇心も刺激された」 「上に進むにつれ、硬質な音色の、旋律が聞こえてきたの」 「ピアノの音だった。でもね、聞いたことがない曲だった。流れるように演奏されているんだけど、和音とかめちゃくちゃで……ほとんど不協和音。でも、耳にうるさいという感じとも違って……」 「聞いていると不安になるような曲なの」
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