~一枚目~時の仮面

2/17
前へ
/74ページ
次へ
「・・・ここは・・・」 1人の女性が立っていた。淡い水玉のパジャマを着て、長い白髪がフワッと風で浮かび上がる。 目の前に一軒の家が建っていた。ドアの上の看板には『仮面屋』とピンク色のペンキで書かれている。 「仮面・・・屋?」 呆然としながら看板を見る女性。そんな時、ドアがギィっと言う音をたて開いた。そして中から、1匹の赤色の洋服を着たシマリスが出てきた。 「いらっしゃいませ仮面屋へようこそ~」 笑顔で喋るシマリスに、女性は驚いたが、すぐに慣れた。 「かーわいい。喋ってる~。」 「あたしはルンって言うの。仮面屋の店員だよ。」 喋るシマリス・ルンが話す。 「仮面屋?あっそうだ、ここは何処なの?私、病院のベッドの上に居たんだけどいつの間にかここに・・・。」 ルンに不安気に話しかける女性。そんな時、家の中から声がした。 「ルン、いつまでそこにいるんだ?」 中途半端に開いていたドアが全開に開き、1人の背の高い女性が姿を現した。
/74ページ

最初のコメントを投稿しよう!

484人が本棚に入れています
本棚に追加