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「なんだったんだ…?」
ミクオは先程のミクの行為の意図がまるでわからなかった。
「アイツなんであんな事…」
切なそうに上目遣いで見つめてくるミクを思い出して赤面。
「あんな顔…反則だっつの…」
ミクの事を考えてますます赤くなる顔を押さえてミクオは家路に着いた。
「ただいまー」
ミクオが家族と住むマンションはミクの家からおよそ歩いて30分の距離にある。
ミクオが少々乱暴にドアを開けると、一人の女性がミクオを出迎えた。
「ミクオ君、おかえりなさい」
「ただいま、ハク姉」
玄関でミクオを出迎えたのは長い銀髪を大きなリボンでひとつに纏めた美女。名を弱音ハクという。ハクも一応歌手(だが、弟のミクオの方が実際売れている)。
「今日の収録どうだった?」
「いつも通り、楽しかったよ」
ミクオは実はちょっといろいろあったけどと心の中で呟いていた。
「ミクちゃんは?元気?」
「…うん。うるさいくらい」
「そう。なら良かった」
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