新たなる我がクラス

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「あの……遠山君?……これ……」 そう言って皆が見守る中、手紙を遠山に渡してすぐに俺に向かって走ってきて後ろに隠れる。 ナイスファイト琴葉!と後ろから俺の服を掴んで固まってる琴葉に向けて心中で叫ぶ。 そんな中遠山はわなわな震えて宣う。 「直接手紙を?今まで必ず冴えない男に頼んでたのに……?」 遠山……冴えない男が俺だと気付いてないんだろうが、後で泣かすからな。 遠山は床に膝を着き床に手を着き、くっくっくと笑い出す。 「俺の時代がぁぁぁ……」 次に勢いよく跳び上がり右手を振り上げ涙を流しながら大口を開け叫ぶ。 「キタぁぁぁぁ!!!!!!」 校舎一杯に遠山の絶叫が響き渡る。世界の皆に届け俺の幸せの雄叫びよと言わんばかりだ。 そんな遠山を見ながらひそひそと小声で俺に未知が聞いてくる。 「……ねぇ、誠。あのボロボロの手紙ってさっき誠が貰ったデスレター(死への手紙)じゃないのかな?」 「……ああ、あんまり優しく断ってもあいつの為にならないからな。てかあいつ中途半端に断ると諦めないだろ?」
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