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「ああ、何もしなくても明日になったら元気になってる奴だから気にするな。いつものことだからさ」
そう言って微笑んでやる。こいつは自分のせいだからといつまでも気にしかねないからな。
「うん……」
仕方ない奴だな……よし!
「あーそう言えばうちの担任ゴリ山らしいな」
どこにでもいるであろう筋肉なゴリラ顔の教師高山ことゴリ山。繋がる眉に常に上下赤ジャージ、男臭さは校内一の教師だ。
その台詞を聞いた遠山は物凄い勢いでこちらを向く。
「何ぃぃぃ!?ゴリ山だとぅぉぉ!?マジか誠!?うぉぉぉ!!教頭に掛け合ってクラス替えを所望する!!いや!!ゴリラはジャングル!いや、動物園に送り返してやる!!」
まあ、嘘なんだけどな。なんか予想外に物凄い火が着いちゃったよこいつ。
こいつはこういう情報網は広い癖に担任が誰か全くチェックしない。何故ならそっちのが楽しみだからだそうだ。
その時教室のドアが開く音と澄んだ女性の声が響き渡る。
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