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「ところで……誠と呼んでいいか?」
ベルちゃんはこちらの顔色を伺いながら聞いてくる。
「ん?別にいいけど」
「うん!誠、これ私のメルアドと電話番号だ!いつでも連絡してこぉい!」
そう言ってピンク色のクマやらネズミやらハートやらが書かれた便箋を渡してきた。
「携番?」
「うん!連絡ついた方が何かと便利だし。べっ別に用事なくても今日の夜とかメールとかしてきてもいいからな!巷ではベルちゃんと話すのは凄く楽しいと評判なんだぞ!」
「ベル先生!教師と特定の生徒が仲良くしてはいけないと思います!」
今まで成り行きを見守り口を出せなかった琴葉が珍しく声を荒げて怖い顔をしてた。
目立つ事が苦手な琴葉が皆の前で先生に意見するなんて……明日は雪か……?
「なんだ貴様は……校長の命で私は誠の面倒を特別に見なきゃダメなんだ……文句はないだろ?」
「むぅ……」
今日は琴葉の珍しい所よく見れる日だな……
「はっ!さては貴様……貴様も誠と仲良くしたいのか!?」
「ベルちゃん今本音出たよ!?『も』って言った『も』って……くっそぉ!誠の野郎!」
遠山が律義にツッコミを入れ、こちらを嫉妬の炎を宿した瞳で睨んでくる。
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