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言い知れぬ不安が残るままだが……まあ、気のせいだろ。予知能力者じゃあるまいし。新学期で色々緊張してんのかもな。
うん、ただの予感だ。悩んでてもしょうがないよな。他の事を考えよう……
しかしベルちゃんは面白い先生だな……けどなんで俺校長に目を付けられてるんだろ……
本当に校長の顔も知らないんだけどな……
「誠、ベルちゃんのメルアド俺にも教えろ」
ん?
遠山が回復し立ち上がりぐふっと嫌らしい笑みを浮かべる。そんなものこう答えるに決まっている。
「断る」
「それを断る!」
二人は距離を取りじりじりと間合いを取る。
「遠山……お前が一度でも俺に勝った事があるか?」
半身に構え迎撃体制を取る。
「ふん!いつもの俺と思うなよ!ベルちゃんは俺のものだ!!」
自らの拳と拳をバチンと当て合わせ不敵な笑みを浮かべる遠山。
「止めてぇぇ!僕の為に争わないでぇぇ!!」
いきなりなぜか未知の声が教室に響き渡る。
「「…………」」
俺と遠山の冷たい視線が未知に突き刺さった。
「いやあ……一度この台詞言ってみたくてさ。ヘヘッ」
ペロっと舌を出し笑う未知。
「まあ、なんにせよ勝負するなら部活でやりなよ」
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