汗と青春と部活のプレリュード

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そう、俺と遠山に未知は同じ部活に入っている。 その名も総合実戦格闘技研究部……まあ、武器ありのなんでもありの格闘技を研究するという名目だが……皆この長い部活名を呼ぶ者はほとんどいない。 ちなみに……通称はケンカ部と言われている。 こんな部活が口うるさいPTAの方々の文句がこないのも、まあ予想はつくと思うが校長のおかげだそうだ。なんでも格闘技が大好きらしい。 ちなみ部員は他に三年の部長の石島武(いしじま たけし)と言う男がいる。 先輩達が卒業して今はたった四人な訳だが、我が校では有名な部活である。他校にも同じ部活があり年二回対抗戦が繰り広げられる。 校長の意向で市にある大きな競技場で行われ、観客も結構入ってたりする。 練習用に道場もあり設備も豪華である……それなのに人数が少ないのは…… 「はぁぁぁぁ!!」 白い胴着に身に包んだ俺の気合いの一声が道場に響き渡り、渾身の突きが遠山に突き刺さり体を浮かせ後方に吹き飛ばした。 「ぐぅぅ!!まだまだぁぁ」 もろにくらい苦しげに床に這いつくばりながらも遠山の闘気は消えず、ゆっくりと立ち上がる。 しかし俺は遠山のタフさを計算し立ち上がることを予想し、遠山が立ち上がった瞬間に合わせて近付き回し蹴りを顎に決めた。
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