汗と青春と部活のプレリュード

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三人で床に腰を下ろす。前に未知を止める。 「ほら未知。俺のかばん貸してやるから下に敷いて座れよ」 「え?大丈夫だよ……なんか悪いし」 未知は困った顔をしながら遠慮する。 「俺なんかに遠慮すんなよ。未知は女の子なんだからな」 そう言うと嬉しそうに笑い俯く。 「へへっ……やっぱり誠はいいなぁ……暖かい……僕を女の子扱いする奴なんてあんまりいないんだぞ……」 「バカかお前は……皆未知のいい所知らないだけだ。付き合い長いからな俺は」 また、照れ臭そうにへへっと笑う未知。 うん、こいつ料理も出来るし家庭的だしちゃんと見れば女の子らしいと思うけどな。 二人の間に優しい時間が流れる。 「あの……お二人さん……俺の事忘れてないかい?」 遠山が寂しそうに呟く。 「「ああ……そういえば」」 見事にハモる俺と未知。くじけない遠山は粘る。その粘り!納豆の如し!! 「未知、俺もちゃんと女の子だと思ってるぜ!だから俺と付き合っ……」 「間に合ってますので綺麗にラッピングしてお返し致しますわ」 未知の丁寧な即答になぜか俺を睨んでくる遠山。怒りの矛先は俺に向いたようだ。
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