汗と青春と部活のプレリュード

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「くっ……誠め!未知と仲良くしてたって遥さんに言い付けてやる!」 なんでええ!?やばい……遥さんは俺が女の子と仲良くするのをなぜか極端に嫌う。 そんな遥さんに知られたら一週間は日の丸弁当だぞ!? 「と……遠山君。早くご飯食べようか?」 いきなり話題を変える。 「……そだな」 「うん」 二人はお腹を押さえ空腹に気付いた様子だ。切り替えの早い俺達。 まずは俺から弁当箱を開ける。白胡麻が塗されたご飯に梅干し、ほうれん草の入った卵焼き、ひじきの煮物に、いかと大根の煮物、とどめに不格好なハンバーグが三つも入っている。 そういえばハンバーグたくさん作ったから友達と食べろとか言ってたっけ。だが断る!どうせ遠山は…… 俺の弁当を覗いた遠山は呟く。 「相変わらず一つ一つは美味しそうだけど、色合い悪過ぎというか地味な弁当だな……なぜかハンバーグだけ洋食だし。なんでこんな形悪いんだ?」 なんて言うからな。遥さんのハンバーグ馬鹿にする奴なんかにやれるか。
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