chapter3《親友》

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高校を卒業して もう1年経つよね。 渡部陽菜(ワタベ ヒナ) 私の大切な友達。 高校1年の時に 同じクラスになってから 私たちはかけがえのない 絆で結ばれた友達だった。 ―親友― 高校卒業後は お互い地元で進学した。 私は専門学校。陽菜は大学。 高校のときみたいには 会えなくなったけど、 最初のうちは それぞれの生活になっても 寂しくなんかなかった。 だけどね―… しばらくすると 陽菜が話す 私が知らない大学の 友達の話をきくと、 どうしようもない孤独を 感じるようになった。 私の知らない 友達の名前が増えるたび、 私の知らない 陽菜になっていくような、 そんな気がして。
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